溜め息
「…はぁ」
眩しいぐらいの青空に抑鬱とした気分の俺は、盛大な溜め息をついた。
「いって!」
と同時に背後から後頭部を思いっきりはたかれ、涙目で暴挙を行った本人を睨みつける。
「何するんですか、ルカさん」
いつものように屋上にごろんと寝転んだルカさんは、俺の抗議など何処吹く風で片目だけ向けてきた。
「幸せが逃げていく」
そう言うルカさんも、目を瞑って溜め息をつく。しかも何故か二回。
「…幸せが逃げるんじゃなかったんですか?」
言っている事とやっている事が完全に矛盾しているルカさんに胡乱気に問えば、馬鹿だなと返された。
「−と−をかければ+になるだろう?」
どういう理屈だと思いながら、成る程と何故か納得させられるのが堪らなく悔しかった。
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