一難去ってまた一難!

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「あぁ、いかにも、わしがラーナじゃが、なんだね?あんたらは…」

ザイが老婆にここに来た経緯を話した。
しかし、残念ながら、アーサーに魔法をかけたのはラーナではないということだった。



「じゃあ、もう一人の婆さんの仕業だってことだな。
その婆さんはどこにいるんだ?」

「婆さん、婆さん言うな!
マーナじゃ!
マーナは、わしやターナと違い、真面目じゃないからのう…
きっと、竜人となにか取引でもしたんじゃろうな。すまんかったのう…」

「それで、ラーナさん、マーナさんはどこに住んでらっしゃるんですか?」

「おっ、あんたはあいつとは違って礼儀正しいんじゃな。
やっぱり男前は礼儀正しいもんなんじゃなぁ…
実は、先日ふらっとマーナがやって来てな。
ロータリナの村に行くとかゆうとった。
なんでも、そこにしかない薬草を採りに行くとかゆうてな。」

マーナに礼を述べ、一行はグレゴラスの町の宿屋へ戻った。



「ラーナじゃなかったのは残念だったけど、これであんたに魔法をかけたのがマーナだってことがはっきりしたから良かったじゃないか。
後はマーナをみつけるだけだもんな。」

そう言いながらザイがアーサーの肩を叩く。



「ありがとうございます。
これも皆さんのおかげです。」

「本当に良かったですね。
マーナさんが行ったというロータリナの村へは、馬車で三日もあれば着きますから、徒歩だと…」

「まぁ、一週間みとけば大丈夫だろう。」



「あんたがいなけりゃ三日だけどな…」
そんな想いは、ザイの心の中だけに納めておいた。



「では、明日の朝、早速出発しましょう!」

話はすぐにまとまり、一行は眠りに就いた。


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