囚われて…
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「うっ……ここは…?」
リシャールが目を開けた場所は、先程とは明らかに違う場所だった。
寝かされている所も、粗末とはいえ先程よりはずっとマシなベッドの上だった。
いつの間にか、怪我の手当てもされている。
「気が付いた?」
「あ…あなたは、イケメンの檻の…
ここは、どこなのですか?」
「……ここは、女王の城の中さ…」
金髪ハンサム君は悲しそうな顔で長い睫毛を伏せた。
「君達が大暴れしたせいであそこはめちゃめちゃになったから、ここへ連れてこられたったてわけさ…」
「女王の城……」
「……もうおしまいだ。
僕達は、今までのイケメンと同じように、女王に精気を吸い取られてしなびて死んでいくんだ…」
「し、し、しなびて死んで…?
ま、ま、またぁ〜…」
金髪ハンサム君の顔には、冗談の欠片もないことにリシャールは気が付いた。
「そ、そ、それはそうと、ユヒト殿やアーロンさんは?」
話の続きを想像するのが怖ろしくて、リシャールは話題を変えた。
「あぁ、それなら…
弓を持ってた方は、真鍮の檻に入れられてる筈だよ。
もう一人の彼は、残念ながら食料庫行きになったようだ。」
「しょ、しょ、食料庫…?」
リシャールは卒倒しそうになるのを懸命に堪える。
「彼はあまり太ってないから、食べられるまでにはもう少しかかるよ、きっと…」
金髪ハンサム君の気遣いが、リシャールの心をなおさらにかきむしる…
(アーロンさんが竜人の食料に…)
そう考えると、リシャールの感情は大波のように高ぶり始めた。
「う……う…うぅ……」
リシャールの瞳が潤み、肩が震え始めたのを見た金髪ハンサム君は、これから起きることを察知し、さっと飛び退き柱の影に身を潜めた。
「う……うぅ…
私のせいだ…私のせいで、アーロンさんは竜人の食料にぃぃぃ〜〜〜!!」
天を仰ぎ、さんざん震えた後、リシャールはベッドに突っ伏して号泣する…
「アーロンさん!体力のない私をどうかお許し下さい…!
せっかくお二人が私を助けに来て下さったのに、私のせいでこんなことに…
ヴェーラ様〜〜!
ヴェーラ様、お願いです!
どうぞ、私に、罰を…酷い罰をお与え下さい…!!」
金髪ハンサム君は、柱の影で怯えながら、リシャールのこのワンマンショーが早く終わることを祈っていた…
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